暮らしに溶け込む防災グッズの選び方

暮らしに変化をもたらすイエづくり

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おうちキャンプや、ひとりキャンプなどが注目を浴びています。アウトドアやキャンプで使えるギアの多くは、防災グッズとしても大活躍。おしゃれなキャンプ用品を暮らしの中に取り入れつつ、いざという時にも使えるそのギア選びを、「INOUT」の小林卓さんに教えて頂きました。

INOUT代表の小林卓さん

キャンプをやっている人は、防災に強い!?

アウトドアと防災。あまりピンとこないかもしれませんが、実はアウトドアは自然のなかで非日常を楽しむこと。つまり水や食料の確保、身の安全の確保などを意識して、それに合わせたギアを選ぶということに。被災している状態と近いということに注目して、今回のイベントを進めていきます。

ところで今回参加の皆さんは、防災グッズはお持ちでしょうか?

タダ:自宅には、「ローリングストック」といって、普段から食材や食品などを備蓄しながら消費して、また備蓄するということをしています。その他では、LEDのランタンはあります。

YUUKI:防災グッズはあまりないのですが、高いところには落ちても安全なものを置くなどに気をつけています。

――これは色々とギアを教えてもらい甲斐がありそうです。

小林:こんにちは。INOUTの小林です。僕の店では、家で使う家具を外に持ち出す、ということをコンセプトにして家具や小物を作っています。

小林さんのご自宅にはさり気なくアウトドアギアが収納されている

――ちなみに今回参加されているラボメンバーの皆さんは、キャンプはされたことはありますか?

タダ:僕はやったことはありません。以前、空き家を活用して宿泊体験をしたことはあるのですが、キャンプはまだですね。

YUUKI:キャンプは数回体験したくらいで、あまりやったことがありません。

――最近のキャンプ事情についてもぜひ知りたいところです。小林さんは毎月1回はキャンプに行かれているということ。どんなお役立ちグッズがあるのでしょうか。

電気がないときに役立つグッズとは?

小林:僕たちが良く行くキャンプのスタイルは、例えば全てのギアをザックに背負って持参する登山型のキャンプとは違っていて、オートキャンプというスタイルになります。つまり、車にキャンプ用のギアを全て持ち込んで、専用のキャンプサイトでテントを張って過ごすタイプですね。

オートキャンプの場合は、テントを張るテントサイトの近くまで車の乗り入れができることもあり、サイトによっては水や電源の確保ができるのですが、ない場合は自分たちで持参しなくてはなりません。

電源の確保はとても大切です。ポータブルバッテリーを持参して使用するのが基本ですね。

――キャンプで使うポータブルバッテリーはどれくらいの大きさになりますか?

小林:はい、では実際にお見せしましょう。僕たちの場合は、これくらいのものを持参します。

ポータブル電源 「EFDELTA1300-JP」

――炊飯器くらいの大きさですね。これはどのように使うのでしょうか。

小林:キャンプに向かう前に、自宅でフル充電をしておきます。USBやコンセント用の差し込む口があるので、ここに繋げて現地のキャンプサイトで利用します。これが1つあれば、携帯の充電から、ドライヤーも炊飯器も使えますね。使う電化製品にもよりますが、2〜3日は使えると思います。

これに加えてソーラーパネルの充電器も持参します。太陽光で充電しながら使用できるので、何日でも利用できます。

ソーラーパネル 「EcoFlow エコフロー EFSOLAR110N  110Wソーラーチャージャー」

――電源の選び方で気をつけるポイントはありますか?

 小林:そうですね、充電器はワット数が大きいものをお持ちだと、災害時でも使えると思いますので安心かなと思います。電源が落ちると、冷蔵庫もテレビも使えなくなりますから、大きくなってしまいますが、容量のある充電器が1台あるだけで便利だと思いますよ。

――次は、照明やランタンなどを教えてもらえますか?

小林:昔ながらの、”ザ・キャンプ!”というのが、こちらのガソリンランタンですね。ただ燃料を使うものになるので扱いが難しいかもしれません。

さり気なく置かれているガソリンランタン。左から、「Vapalux Lantern M320」「PETROMAX灯油ランタン HK500」「SEARSランタン」「Coleman 200A」

次に、アウトドアで良く使われる、ガス缶を使ったガスランタンそしてキャンドルランタンもあります。キャンドルを3本入れて使うタイプですね。夜寝る前とかには、テントの中でこれをつけっぱなしにして使うこともあります。

手前2つの赤と白いランタンがキャンドル使用のランタン。「UCO(ユーコ) キャンドリア」

あとはLEDランタンです。このタイプはものすごく明るくて、1台で部屋全体を照らすことができますね。1人用でしたらもっと小さいLEDランタンなどもあります。キャンプでしたらヘッドライトを常時携帯します。このタイプは電池式になります

左から、ガス缶を使ったガスランタン「PRIMUS 2257」、各種メーカーから発売されているヘッドライト、LEDランタン「LUMENA(ルーメナー) 」、LEDミニランタン「Goal Zero」

タダ:キャンドルタイプやガスのランタンが気になりますね。

YUUKI:以前大型台風があった時に懐中電灯を買おうと思ったら完売していて、入手できないままでいました。小型のランタンでしたら収納にも良さそうなので、今度見てみたいと思います。

水道やガスが止まってしまった時に使えるギアとは?

――次に、水道・ガスがない場合に、食料などをどうすべきか。その辺りについてフォーカスしていきたいと思います。ちなみにパネラーの皆さんは、このスライドに書いてあるアイテムをご存知ですか?

YUUKI:聞いたことないですね。。

タダ:聞いたことがあっても、どれがどれだかがわからないですねぇ。

小林:はい、それではまずガスコンロ類をご紹介していきますね。こちらはカセットコンロのように使うシングルバーナーです。

左から、「COLEMAN 5404 PICNIC STOVE」「PRIMUS P-153 ウルトラバーナー」

リスナー:それぞれ価格はどれくらいなのでしょうか?

小林:僕が所有しているものはヴィンテージのものが多いのですが、写真右側の現行品のシングルバーナーでしたら、2,000円〜8,000円位(ガス缶は別で300〜800円程度)だったと思います。

次はスポークですね。スプーンとフォークが一体になったものになります。これはフォークの部分がナイフにもなっているタイプですね。アウトドアショップなどで簡単に買えますよ。2本セットとかで500〜600円くらいで買えます。1つあると便利ですね。

僕らはだいたいこのようにキッチン用品入れを作っていて、この中にナイフ、栓抜きなど全部入れています。まな板とか、オタマやフライ返しとか、何でも折り畳めるようになっています。

左から、スポークやまな板、シェラカップは「INOUT Original Sierra Cup」、メスティン

――こういうアイテムはどこで購入されているのですか?

小林:ヴィンデージのものは、例えば蚤の市とか小物屋さんとかで探したり、あとはアメリカに行った時などに買って帰ってきます。現行品でしたらアウトドアショップで殆ど扱っていると思います。

リスナー:メスティンってどれになりますか?

小林:このアルミ製の四角いお弁当箱のようなものになります、最近流行っていて、メスティン料理を作られている方も多いようですね。このまま火にかけられて、ご飯を炊いたり料理が作れます。

シェラディッシュは火にかけられる円形の鍋で、お皿としても使えます。シェラカップはディッシュよりもやや小ぶりで、同じく火にかけられてカップとして使えます。僕らがキャンプに行って使う時は、それぞれ持参して、使った後はペーパータオルなどで汚れを拭き取って使います。

シェラカップとシェラディッシュは、INOUTオリジナルのもの。「INOUT Original Sierra Cup & Dish SET」

リスナー:このシェラカップはどこで買えますか?メーカーも知りたいです。

小林:こちらは僕のショップで作っているオリジナルのものになります。シェラカップ自体はいろんなメーカーさんで作られているので、アウトドアショップで買えると思います。

キャンプに行くときって忘れ物が多かったりするので、なるべくまとめて収納できるように、重ねてケースに入れるなどして工夫していますね。

――今出していただいている引き出しも、キャンプ用品を入れるためのボックスになるのでしょうか?

木製のボックスは、INOUTオリジナルのもの。「INOUT Original Stack Box」

小林:そうですね、燃料とか暖房器具とか、アウトドアギアをそれぞれのボックスに分けて収納して、キャンプに行く時はこのボックスごと車に積んでいきます。帰ってきたらまたこのまま棚にボックスを戻す、という感じです。

一度のキャンプでだいたいボックス6個分くらい持参しますね(笑)。ただ、キャンプ場でこのボックスを積み重ねれば、一番上に板を置くと、テーブルとして使えます。なので現地でも邪魔にならないですし便利ですよ。ボックスや棚は、僕のショップの商品になります。

――キャンプ行かれる時、食材はどうされていますか?

小林:クーラーボックスに食材を積んでいくか、ポータブル冷蔵庫を持っていきます。ポータブル冷蔵庫は、冷蔵も冷凍もできるので、便利ですね。あとはソフトクーラーボックスにビールを積んでいったりしています。

ソフトクーラーボックス「AO Coolers | 12 Pack」

タダ:メスティンとか話としては聞いていたのですが、ちょっと買って試してみたいなと思えてきました。

YUUKI:シェラカップがとてもオシャレだなと感じました。女性でも抵抗なく買えるなと思います。

――保存食はどうされていますか?

小林:オートキャンプでは殆ど使わないのですが、ソロキャンプをする時などは、保存食を使って簡単に食事を済ませることが多いですね。そして災害時にも食べられるので、一応備蓄はしています。

カップラーメンなどは、シェラカップに入れてお湯を入れて食べますし、袋飯タイプのものはジップロックになっている袋にそのままお湯を入れて食べられたりして便利ですよ。これも「石井スポーツ」などのアウトドアショップなどで売っていますね。

――ソロキャンプのときは荷物はグンと減るんですか?

小林:はい、減ります。椅子とテーブルと電源、テントくらいしか持っていかないです。

テントや寝袋類も棚の片隅に収納されている。テントは「MSR」、寝袋は「モンベル」など。

防寒や、夏の暑さ対策に便利なアウトドア用品とは?

――今度はアウトドアや防災時での、暑さや寒さ対策で使えるアイテムをご紹介頂きます。アウトドアでエアコンといってもなかなかイメージがわかないのですが……

小林:はい、写真左側のものになります。簡易エアコンなのですが、容器に水を入れて、丸い箇所がファンになっているので、水で冷やされた空気が出てくるという仕組みですね。ポータブルバッテリーに繋げて、テントの中で使います。夏場は涼しく過ごせますね。

あとは、工事現場などでも使われていそうな、マキタのポータブル扇風機です。これはコンセントやバッテリーで動きまして、キャンプ場で使います。

左からポータブルクーラー「コイズミ トランスクール EC3」、充電式ファン「Makita CF203DZ」

――ヒーターもあるのでしょうか。

小林:ガスのヒーターがこちらです。カセットガスを使用して、ポータブルヒーターになるものになります。足元においておくとちょうどよい暖かさになるので、僕らは冬のキャンプには持っていきますね。

赤い2台がポータブルヒーター。左から、「NITINEN カセットボンベ式ガスヒーター ミスターヒート」「ユニフレーム ハンディガスヒーター 」。下の黒いボックスはポータブル冷蔵庫。

――ソロキャンプのときはあまりアイテムを持参されないと仰っていましたが、防寒はどうされているのでしょうか。

小林:電熱ベストを着たりします。バイク乗りもよく使用しているアイテムになりますね。ポケットにポータブルバッテリーを入れて接続すると、ベストの中に電熱線がめぐらされていて、着ているだけでもあったかいです。これを着ながら焚き火をしたりします。

タダ:実は僕も現場で電熱ベストを使っています。最近発売されたばかりなんですよね。夏場用のファンが付いたベストも使っていて便利です。

YUUKI:以前友人たちと一緒にキャンプに行った時に使っていたアイテムは、どれも大きくて1人暮らしだと収納に困るサイズだったため、購入は難しいなと思っていました。今回、先生にご紹介頂いたものはどれもコンパクトサイズだったので、オシャレだし、とっても興味がわきました。ヒーターやベストはおいくらくらいなんですか?

小林:ヒーターは4,000円〜6,000円、電熱ベストは6,000円くらいだったはずです。

普段から使うことで、非常時でも慌てずに使用ができる

小林:災害時だけで使うのはもったいないですし、僕のブランドで作っているものは家の中で使えるものを、アウトドアでも使う、をコンセプトにしているので、そんな目線で防災グッズも選んだり使われるとよいかなと思います。

例えば、このテーブルはリビングでも使っていますが、全て分解して、コンパクトに畳めてアウトドアに持っていくこともできます。チェアも同じく畳めるように作っていますね。

チェアとテーブルはいずれもINOUTオリジナルのもの。「Just Right Chair」「Turtle Table」

小林:最後のご紹介になりますが、やはり救急セットも大事です。エマージェンシーシートは防寒だったりグラウンドシートにもなりますし、浄水器もいざという時に持っておくと安心です。

救急セットもお忘れなく。左がエマージェンシーシート、右は浄水器。

キャンプ道具は災害時に役に立つものばかりなので、ぜひキャンプも含めてチャレンジしてみて下さい。

――本日はアウトドアでも使える家具やアイテムをたくさんご紹介頂き、どうもありがとうございました!

「INOUT」代表・小林卓

店舗設計・施工会社 有限会社オーパスを立ち上げる。
2011年 設計会社 株式会社TAKU KOBAYASHI Design Studio設立
2014年 株式会社TAKU KOBAYASHI Design StudioでINOUT OPEN

アパレル店舗を中心とした設計・施工会社をしながら(家の中の家具を外でも使う)INとOUTをシームレスに繋ぐをコンセプトにしたファニチャーブランドを運営。

https://inout.tokyo/
Instagram:https://www.instagram.com/inout_official/

手元や高い所などを視聴者にわかりやすく実況中継するために、株式会社デベロップジャパンのオンライン接客サービス「Air-DAM(エアーダム) https://www.djuxd.com/solution/air-dam.html」を使用しました。

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